持続可能な開発目標「SDGs」に対する関心が高まる中、生活ごみの減量化と資源化を目指すキエーロが注目されています。
しかし、昔からあるコンポストとは何が違うのでしょう?
キエーロとコンポストとの違いや、キエーロの具体的な使い方、注意点については、まだ十分に理解されていない方も多いでしょう。
本記事では、キエーロとコンポストの特徴から違い、そして、キエーロを効果的に活用するための具体的な手順や、気を付けるべきポイントについて詳しく解説していきます。
環境に優しい生活を目指す方、キエーロの導入を考えている方に向けて、購入前に確認すべき点や、虫対策の方法など、役立つ情報を提供します。
一歩先を行く環境対策を始める第一歩として、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
キエーロとコンポストの違いは?
キエーロとコンポストは、ともに有機ごみを処理するためのものですが、その仕組みや特徴にはいくつかの違いがあります。
キエーロの特徴
- 生ごみを投入しづつけても土の量は変わらない
- 虫やにおいで悩むことが少ない
キエーロは微生物による「発酵」の力を利用して有機物を分解します。
発酵によって発生する熱も利用し、有機物を高温で分解することができます。
発酵によって有機物が分解されるため、臭いが少なく、比較的手間がかかりません。
また、キエーロの中には食品くずや肉類などの有機ごみを捨てることができるため、コンポストよりも幅広い用途に利用できます。
微生物の家である土は、分解が順調であれば途中で入れ替える必要はありません。
ただし、
・日当たりの良い環境
・処理量の範囲内で利用する
の大原則があります。
コンポストの特徴
コンポストは有機ごみを微生物やバクテリアの力で分解し、堆肥化させる「腐敗」のプロセスを利用しています。
コンポストの中には細かく分解された有機物が堆積するため、堆肥として利用することで土壌改良にも効果的です。
しかし、コンポストは食品くずや肉類を含む有機ごみを処理することが難しく、適切な管理が必要です。
選ぶ際のポイント
キエーロとコンポストは、それぞれの特徴に応じて選ぶ必要があります。
キエーロはベランダでも使用できるため、都市部の住宅でも手軽に利用することができます。
一方、コンポストは庭などの広いスペースが必要ですが、大量の有機ごみを処理することができます。
また、気温や湿度などの環境条件に応じて適切な方法を選ぶことも重要です。
以上のように、キエーロとコンポストはそれぞれ異なる特徴を持っています。
いずれの方法も、自宅で簡単に有機ごみを処理するための手段として利用されています。
自分の生活スタイルや環境に合った方法を選ぶことで、効果的に有機ごみを処理し、持続可能な生活を実践することができます。
キエーロの使い方をマスターしよう
キエーロを効果的に使うためには、適切な使い方や管理方法を理解することが重要です。
以下では、キエーロの使い方をマスターするためのポイントを解説します。
1. キエーロの設置場所を選ぶ
キエーロは日当たりが良く、風通しの良い場所に設置しましょう。
また、近くにゴミ箱を設置しておくと、分解されなかったごみなどを取り除いて簡単に捨てられるので便利です。
2. 有機ごみの分別と投入
キエーロには食品くずや生ごみ、茶葉やコーヒーのかすなどの有機ごみを投入します。
投入(分解)可能〇 | ◎肉、魚、油、料理の残り物 〇野菜(細かく刻んだり火が通ったものは◎) △繊維質の多い野菜の皮(タケノコやトウモロコシの皮) |
投入不可× | 動物の骨 貝殻 玉ねぎ表面の茶色い薄皮 アボカドや梅干しなどの大きな種 食べ物以外のもの ペットの糞 |
3. バランスの取れた投入
キエーロには、炭素源と窒素源のバランスが重要です。
炭素源は乾燥した枯れ葉や新聞紙など、窒素源は生ごみや茶葉などです。
適切な割合で投入することで、発酵のプロセスがスムーズに進みます。
【処理量の目安】土量100リットルに対して一日当たりの生ごみ処理量
夏場(気温の高い時期):最大値で500g程度(安心値:最大300g)
冬場(外気が冷蔵庫より低い時期):最大値280g程度(安心値:最大150g)
私は大きめのプランターに28リットルの黒土を入れたので、
1日の分解量は、
夏 | 140g (安心値84g) |
冬 | 78.4g (安心値42g) |
になりますね。
3人家族ですが、冬は1,2回分の調理で出た生ごみで分解量の制限に達してしまいます。
4. 定期的な管理と混ぜる作業
キエーロ内の有機ごみを定期的に混ぜることで、発酵のプロセスを促進します。
しかし、掘り返して混ぜると分解されていないゴミが表面に出てきてしまいますので注意が必要です。
次に埋める時に前に埋めた箇所をシャベルでサクサク突き刺すくらいで十分
また、キエーロの中が乾燥しすぎないように、必要に応じて水を加えてください。
キエーロ内では、バクテリアが分解する際に水を使い、さらに発酵熱で水分が飛びます。
乾燥しすぎると分解しないため、定期的に水を加えましょう。
水分量は60%ぐらいが適切です。
キエーロでの虫対策のポイント
キエーロを使って有機ごみを処理する際に気になるのが、虫の発生です。
特に暖かい季節や湿度の高い環境では、虫が発生しやすくなります。
しかし、適切な対策を行うことで、虫の発生を防ぐことができます。
1.換気を十分に行う
キエーロ内の換気を十分に行うことで、湿気を取り除きます。
虫は湿気の多い環境を好みますので、定期的にキエーロの中を混ぜて、空気の循環を促しましょう。
2.適切な投入量を守る
キエーロに投入する有機ごみの量は適量を守ることが大切です。
あまりにも多くの有機物が詰め込まれると、発酵が不完全になり、虫の発生を招く可能性が高まります。
適切な割合で有機物を投入し、バランスの取れた発酵を促しましょう。
3.密閉性の確保
キエーロは乾いた土で蓋をすることで臭いと虫を避けられます。
キエーロにはフタやカバーをして表面の土が湿らないように注意しましょう。
4.虫除け対策を行う
虫が発生してしまった場合は、虫除け対策を行うことも有効です。
キエーロ内にニームオイルやハーブなどの自然な虫除け剤を散布することで、虫の発生を抑制することができます。
また、キエーロの周りには虫除けネットを設置することも効果的です。
以上のポイントを守りながら、キエーロでの有機ごみの処理を行うことで、虫の発生を防ぎ、快適な環境を保つことができます。
適切な管理を行い、清潔で健康的な生活を送りましょう。
キエーロの販売情報をチェック
キエーロは自作することも可能ですが、手軽に導入するためには市販のものを購入すると良いでしょう。
購入する際には、いくつかのポイントをチェックすることが重要です。
以下では、キエーロの販売情報をチェックする際に押さえておきたいポイントについて解説します。
また、購入にあたり自治体から補助金がもらえる可能性があります。
「自治体名 ゴミ処理 助成金」等で検索すると見つかります。
私の住んでいる地域では上限3万円で半額の補助が出ます。
こちらも忘れずチェックしてみましょう。
1. 販売店の信頼性を確認する
何を購入するときにも言えることですが、信頼できる販売店を選ぶことが大切です。
大手ホームセンターや専門店など、長年の実績がある販売店を選ぶことで、安心して商品を購入することができます。
2. 商品の品質を確認する
キエーロは長期間使用することが想定される商品ですので、耐久性や使いやすさ、清潔さなど、自分のニーズに合った商品を選ぶようにしましょう。
また、製品の保証やアフターサービスについても確認しておくと安心です。
3. 価格を比較する
同じ商品でも販売店によって価格が異なることがありますので、複数の販売店で価格を比較することをおすすめします。
また、セールやキャンペーン情報をチェックすることで、お得にキエーロを購入することができるかもしれません。
4. 配送方法や送料に注意する
オンラインショップなどでキエーロを購入する場合は、配送方法や送料にも注意が必要です。
大きな商品であるため、配送や送料に関する情報を事前に確認しておくことで、円滑な購入手続きができます。
5. レビューや口コミを参考にする
他のユーザーのレビューや口コミを参考にすることで、実際の使用感や満足度を知ることができます。購入前にレビューサイトやSNSなどで情報収集を行い、自分に合ったキエーロを選びましょう。
以上のポイントを踏まえて、キエーロの販売情報をチェックすることで、満足度の高い商品を購入することができます。
購入前に慎重に情報収集を行い、自分に最適なキエーロを見つけましょう。
まとめ
キエーロを使う際には、その適切な使い方や注意点を理解することが重要です。
キエーロを上手に活用することで、自宅で簡単に有機ごみを処理し、環境に配慮した生活を送ることができます。
適切な使い方や管理を行いながら、キエーロを最大限に活用し、心地よい生活空間を維持しながら快適な暮らしを実現しましょう。